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2026.07.15

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実家を相続したら?空き家になる前に知っておきたい売却のタイミング

おばた司法書士事務所です。

 

「親が亡くなって実家が空いたが、どうすればいいかわからない」「とりあえず放置しているが、このままでいいのか不安」

そんなご相談が年々増えています。空き家になった実家は、放置するほどリスクが高まります。売却のベストなタイミングと、知らないと損する税制優遇を解説します。

 

1.空き家を放置するとんなリスクがある?
2.売却のタイミング別メリット・デメリット
3.知らないと損する「3,000万円特別控除」
4.売却前に必要な相続登記のこと
5.まとめ

 

1 空き家を放置するとどんなリスクがある?

相続した実家をとりあえず空き家のまま残しておく方は少なくありません。しかし、誰も住まない家は思いのほか早く傷みます。さらに、法律・税金・近隣トラブルなど、放置するほどリスクが積み重なります。

 

🏚️
建物の劣化・資産価値の下落
換気・通水がなければ数年でカビ・シロアリが発生。修繕費が膨らみ、売却価格も下がる。

 

📋
固定資産税・管理費の負担
誰も住まなくても固定資産税は毎年発生。庭の草刈りや最低限の維持管理費も継続的にかかる。

 

⚠️
特定空き家に指定されるリスク
著しく老朽化した家屋は市区町村から「特定空き家」に指定され、固定資産税の優遇(住宅用地特例)が外れる。最大6倍に跳ね上がるケースも。

⚖️
相続登記の義務化ペナルティ
2024年4月から相続登記が義務化。相続が発生してから3年以内に手続きをしないと10万円以下の過料対象になるほか、必要書類が廃棄されたりし、手続きが複雑化する。

相続登記の義務化は令和6年4月1日から実施。義務化の内容とは?

 

2 売却のタイミング別メリット・デメリット

 

「いつ売るか」は必要書類の収集や税金の額にも直結します。相続後の時間経過に沿って整理しました。

 

最もおすすめ相続後〜3年10ヶ月以内「相続税の取得費加算の特例」が使える期間。支払った相続税の一部を売却時の取得費に加算でき、譲渡所得税を大幅に抑えられる可能性があります。相続税を納めた方は必ず確認を。

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3267.htm

 

おすすめ相続後〜3年以内(空き家特例の期限内)「空き家に係る譲渡所得の3,000万円特別控除」の適用期限内。条件を満たせば売却益から最大3,000万円を控除でき、税負担を大きく減らせます(詳細は次章)。

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm

 

要注意3〜5年以内空き家特例・取得費加算の特例どちらも使えなくなる可能性があります。

 

注意長期放置(10年以上)建物の劣化・維持管理費の増加・犯罪に使われる可能性・固定資産税の積み重ね・相続人が増える「数次相続」等のリスクが高まります。また買い手がつきにくくなり、解体費用が必要になるケースも。早めの決断が必要です。

3 知らないと損する「3,000万円特別控除」

 

相続した実家(空き家)を売却する際、条件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。これを「空き家に係る譲渡所得の特別控除(空き家特例)」といいます。

 

💡 空き家特例の主な適用条件
① 1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された建物であること(旧耐震基準)
②区分所有建物登記がされている建物でないこと。(一般的に戸建住戸のイメージです)
③ 相続開始直前まで被相続人が一人で居住していた(老人ホーム入居中の特例あり)
④ 相続の開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
⑤ 売却価格が1億円以下であること
⑥ 売却時点で一定の耐震基準を満たすか、建物を取り壊して更地で売ること
⚠ 2024年の改正で適用要件が一部変更されました

2024年1月以降の売却分から、買主側が取得後に耐震改修または取り壊しを行えば特例が適用できるよう要件が緩和されました。一方で、相続人が3人以上の場合は控除額が2,000万円に縮小されています。最新の要件は必ず専門家にご確認ください。

 

たとえば売却益が2,500万円あっても、この特例を使えば税額がゼロになるケースもあります。「うちの実家は古いから売れない」と思っている方も、条件次第で大きな節税になることがあります。

 

4 売却前に必要な相続登記のこと

前回の記事でも触れましたが、相続した不動産を売るには、まず相続登記(名義変更)が必要です。実家の場合も例外ではありません。

実家売却でよくある落とし穴

大阪で実家を相続したらまず何をすべき?売却までの流れを司法書士が解説

「親名義のまま」では売却できない。名義変更が大前提
兄弟間で売却に反対する相続人がいると手続きが止まる→あくまで、相続人全員の合意が必要とります。
昔の抵当権や地役権が残っていて売却に支障が出るケースも→売却時までに抹消する必要があります。
建物が未登記のままになっていることがある(特に古い家)→ケースによってはこれも時間がかかります。
相続登記と売却手続きを並行して進めることで時間を短縮できます

実際にあった例として、『実家を売却しようとしたが、相続人に一部と連絡がつかなかったため、相続人の調査や遺産分割調停などを行い、想定外に時間がかかってしまい、3年の期間を経過してしまった』などがあります。

司法書士は相続登記だけでなく、売買時の所有権移転登記や、抵当権・古い登記の調査・抹消まで一括して対応できます。また売却においては不動産会社・税金に関しては税理士と連携しながら、スムーズな売却をサポートします。

 

5 まとめ

この記事のまとめ
空き家の放置は「建物劣化・固定資産税・特定空き家指定」など多くのリスクを生む
売却は「相続後3年以内」が税制上の特例を使えるベストタイミング
空き家特例(3,000万円控除)は条件次第で大幅節税になる。2024年改正も確認を
売却前に相続登記(名義変更)が必須。登記と売却を並行で進めると効率的
兄弟・親族間で意見が割れる前に、早めに専門家へ相談するのが得策

「実家をどうするか、まだ家族で決めていない」という段階でも構いません。選択肢の整理や手続きの流れを知るだけで、その後の動きが大きく変わります。まずはお気軽にご相談ください。

 

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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的・税務アドバイスではありません。